206187 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

知能販のプロになれ!

知能販のプロになれ!

Yの悲劇

Yの悲劇とは、エラリークイーンのあの有名なミステリーである。

ミステリー小説は好きでかなり読んでいるが、実はエラリークイーンを読んだことがなかった。

ただ、有栖川有栖の作品を数冊読んで、彼がエラリークイーンを
尊敬しており、地名シリーズや、読者に挑戦など、同じようなアプローチを行なっていることを知った。
私は有栖川の論理的な展開とその美しさが好きである。

また、本屋でたまたまミステリーの傑作選の雑誌があり、”Yの悲劇”のさわりを読んで、続きが読みたくなり、購入した。

慎重に読み、犯人を推理したが、まるで外れてしまった。

プロットに対して大小の伏線が網の目のように張られている。
それを丁寧に先入観なく、ほぐすと真相が必ず明らかになるように
なっている。

これほどのものが戦前に書かれていたとは、いままでなんで読まなかったのだろうと思った。

日本では評価の高い”Yの悲劇”だが、海外ではそれほどでもないらしい。他の作品の方が高いらしい。
おそらく、真相の根本の部分の暗さと、展開の大仰さが不自然さを感じるのだろう。
まるで舞台を見ているような展開だからであろう。

やはりスタンダードは現代でもひとつも色褪せなかった。


© Rakuten Group, Inc.
X